母乳育児の問題点 |
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我国の周産期死亡率の発生頻度は過去50年間に約10分の1以下になりました。世界で最も死産や新生児死亡の少ない国の一つとなりました。しかし、障害児の発生率はやや増加傾向にあることが指摘されています。その原因のひとつとして未熟児の発生率の増加も考えられますが、原因不明の障害児の発生が依然として多いことも事実のようです。その原因不明とされる障害児発生の一因に、新生児早期の低血糖症が挙げられます。1960年代、新生児早期の低血糖が原因と考えられる脳障害が報告されて以来、早期授乳がさけばれ今日に至っています。しかし、最近の我国における糖水や人工乳をできるだけ与えないとする”完全“母乳栄養法では、特に生後3日間は母乳分泌が乏しいために、低血糖症や栄養不足による重症黄疸、ビタミンK欠乏症などの合併症を招く危険性を有しており、新生児早期の栄養管理には未熟児と同様により科学的なデータに基づいた哺育管理法が選択されなければなりません。 |
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